組織と個人のさらなる向上に貢献すべく、東京と茨城を中心に活動しています。
コミュニケーション、チームビルディング、モチベーション、リーダーシップ向上のため、
コンサルティング、研修、セミナー、コーチング、しくみづくりなどを行っています。 レゾンデートル コーチング
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理念

レゾンデートルとは

レゾンデートル ( raison d'être ) とは、フランス語で「存在意義」という意味です。
人には存在意義があります。
組織にも存在意義があります。
人も、組織も、その存在意義をまっとうしてこそ、よく生きたことになるのではないでしょうか。
人と、組織の、その存在意義をまっとうするためのお手伝いをしたいと思い、この名前をつけました。



「人が成長する」とは、「人としての原理を身につけていくこと」です。

● 人は、本能が壊れている
虫や動物は、生まれたときから何も考えずとも正しい行動ができる。彼らは、「何を食べればいいのか」や「仲間とどう関わったらいいのか」を、生まれながらに知っている。なぜなら、彼らの行動は「本能」という行動指示書によって規定されているからである。
しかし、人間はそうではない。人間は、生まれながらの行動指示書を持っていないし、本質的に自分がどういう行動をとったらいいか分からない。つまり、「人は本能が壊れている」。人間が生まれながらにできることといえば、おかあさんのおっぱいを飲むことぐらいであって、例えば「服を着ること」「食べ物を得ること」「人と関わること」など、行動のほとんどすべてのことは、後天的に学習していった成果としてできるようになる。逆に言えば、後天的な学習なしには、すべてのことに対してどうしていいか分からない。
だから、人間はひとりひとりが自分の行動規範を自分自身で作り上げていかなければ生きていけない・・・。

以上は、私の師匠である精神分析学者・岸田秀の人間観をまとめたものです(出典:「ものぐさ精神分析」中公文庫)。
岸田は、この行動規範を「自我」と呼んでいます。また「自我」はもともと精神分析学の始祖・フロイト(Sigmund Freud)の提唱した概念です。

● 人は、ひとりひとり世界の見方が違う
私は、この人間観に100%与しています。そして、このことから、ひとつの真実が浮かび上がります。
「人は、ひとりひとり世界の見方が違う」。
社会常識や規範、親の躾や交友関係での経験に影響を受けながら、ひとりひとりが自分の脳内作業として「自我」を構築していくわけですから、その結果として、ひとりひとりの世界の見方は少しずつ違っているのです。
これは、当然なことですが、非常に重要な認識です。価値観、常識、世界観といったものは人の数だけあるのです。人類誕生以来これまで数百億人の人が生まれてきましたが、この数百億人全員が、それぞれの頭の中につくった行動規範が違うのです。
私はこの認識を、人と関わるときに常に念頭に置いておきたいと思います。そうすれば、他者に対して無用の怒りを感じることはなくなるし、無用の諍いもなくなります。
例えば、ある出来事に対して、Aさんは怒り、Bさんは別に何も感じない、といったことはよく起きます。そんなときAさんは、Bさんに対して、「あなたは間違っている。」と言いたくなり、そしてBさんに怒りをぶつけたりします。こういうことは、仕事関係、友人関係、夫婦関係、恋人関係など、あらゆる人間関係において、日常茶飯事的に起きています。
しかしそんなとき、いったん冷静になってよく考えてみてください。相手に悪意はあるのだろうか、と。Bさんに、Aさんを貶めようという意図はあるのでしょうか。たいていは、悪意はないのです。ただ、その出来事を受け止める価値観が違うだけのことなのです。
そういうときに、Aさんが問答無用でBさんに怒りをぶつけたらどうでしょうか。悪意のなかったBさんはまずびっくりし、そしてAさんにその怒りをぶつけ返すことでしょう。全面戦争です。これが、世の中で起きている諍いの姿です。
もともとは、ただ価値観が違っていただけのこと。そこから全面戦争になってしまうのは、まったく無意味なことです。

● 自己正当化への誘惑
しかし一方で、人が自分の正当性を主張したくなるのは当然のことです。なぜなら、人間にとって自分が作り上げた価値観は絶対的なものであらねばならないからです。もし自分の価値観が揺らげば、せっかく構築した世界との一体感が弱まって不安になり、どう行動していいか分からなくなってしまいます。
つまり、自分の価値観を守ることは、人間にとって最も重要なことなのです。すなわち、「人は自分の価値観を守るためには、何をおいても自己正当化をする存在である」といえるのです。
しかし皮肉にも、そのことが人と人との諍いを起こします。なぜなら、必然的に違う価値観を持った人同士が、それぞれに正当性を主張するのですから。
これは、人間社会における運命的な逆説です。人が2人いれば、必ず諍いが起こりえます。

相手の価値観に思いを寄せることができたなら

ではどうしたらいいのでしょうか。私は、ひとまずこの認識をしておくことが大切だと思っています。
「人は、ひとりひとり世界の見方が違う」。
上の例=ある出来事に対して、Aさんは怒り、Bさんは別に何も感じない=のようなことが起きたとき、もしAさんが「人は、ひとりひとり世界の見方が違う」という認識を思い出すことができたらどうでしょう。「Bさんはなるほどそういう見方をしているんだ」ということを受け入れることができるのではないでしょうか。そして、自分からはどう見えていたかを、Bさんに伝えることができるでしょう。
世の中のすべての人が、相手の見方に思いを寄せることができるようになれば、世の中の諍いのほとんどはなくなるにちがいありません。
※ただし、相手に悪意がある場合は別です。その場合は、全面戦争になってもやむをえないでしょう。

だからこそ、技術
生まれながらの行動指示書を持たず、本質的に自分がどういう行動をとったらいいか分からない人間にとって、学習することはとても大切です。人間関係をつくることにも、組織をつくることにも、生き方を定めていくことにも、学習が必要なのです。
生まれたばかりのころは何もできなかったし、どんな考え方も持っていなかった人が、「人は、ひとりひとり世界の見方が違う」という認識を持ち、「相手の価値観や世界観に思いを寄せる」という技術を持ったとき、人間関係を築く能力がさらに一段上達するのです。

このような技術や原理は、世の中にたくさんあります。技術や原理を知ってそれを体得していけば、上達します。上達すれば、そこから得られる成果も、喜びも、大きくなります。そんなふうにして、世の中の人たちがさらに高度な技術を習得していけば、世の中はもっといい環境になっていくに違いありません。
私たちは、そこに貢献していきます。

<参考文献>
ものぐさ精神分析
幻想を語る
自分の小さな箱から脱出する方法
ものぐさ精神分析
岸田秀
中公文庫
幻想を語るⅠ、Ⅱ
岸田秀
河出文庫
自分の小さな『箱』から脱出する方法
アービンジャー・インスティチュート
大和書房

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